NEBについて
公開日:
:
最終更新日:2016/02/13
つれづれ
こんにちは ハリマハウスの関山です。
先日 パッシブを活かした新しい住まいの講習会に参加させて頂きました。
省エネの施策から 最近のパッシブデザインまでとても充実した内容で構成されていました。
その中で持ち帰った情報を少し述べさせて頂きます。
省エネの施策では、2020年から建築における省エネルギーを義務化へ移行するという動きが進められています。
これは小規模な戸建て住宅を含むすべての建物に一定の省エネ基準を義務付け
これを満たさない建築物は新築を認めないというようなものです。
もう、「ウチは省エネなんて、まったくもって興味ありません!!」
とは言ってられない時代になってきたようです。
この点、賛成!反対!いろんな考えがあるとは思いますが
省エネは地球全体の環境負荷を減らすだけでなく、
新しく家を建てる、私たちにも、様々なメリットがあります。
これをエナジーベネフィット(EB)とノンエナジーベネフィット(NEB)と表現されたりしています。
エナジーベネフィット(EB)とは
家を断熱すると電気代が減る。等の環境問題に挙げられるようなエネルギーに対するメリットのこと。
ノンエナジーベネフィット(NEB)は
健康性や快適性、遮音性等の住生活におけるメリットになります。
最近はこのNEBに注目が集まっています。
そのNEBの一部の一例として、ライフラインが断たれた時の暖房と室温低下の実態調査というものが
紹介されていました。
その内容とは
約一年前の3月(ちょうど今のような寒さの時期)、東日本大震災によってライフラインが断たれた宮城県、岩手県、青森県等を対象に停電して暖房器具が使えない状況の1日~4日程度の間
実態としてどんな対応がなされたのか?と
断熱性の違いで室温低下にどれほどの差が生じるのかを調査記録としてまとめられています。
その中では断熱性能に応じて3つのパターンによって比較されています。
①次世代省エネ基準未満 ②次世代省エネ基準 ③次世代省エネ基準を超えるレベル
以下それぞれの調査内容の一部を抜粋します。
①次世代省エネ基準未満
停電5日間は厚着と毛布に包まって対処、夜間気温は6℃程度。(宮城県在住)
停電2日間 室内は外気温と一緒でした。(青森県在住)
②次世代省エネ基準
停電後 エアコンが使えなくなり、そのまま暖房なしで過ごし、厚着のほか毛布を掛けたりして過ごした。室温は10度を下回ることはなかった。(宮城県在住)(Ⅲ地域Q値2.2程度)
③次世代省エネ基準を超えるレベル
停電後4日間寒くなく、服を一枚多く着込む程度で問題なく過ごせた。 (岩手県在住)(Q値1.3程度)
岩手のQ値1.3程度の2日間では室温は20度くらいで、朝 夕方の寒い時間帯でも15度程度を
キープ。
調査の内容では次世代省エネ基準以上の住宅では、被災後、暖房器具が使用できない場合でも、15度程度を維持しているという内容でした。
NEBにおける断熱という1分野を取り出して
環境エネルギーへの対策は住まう人にとっての快適さをも向上させるというものを裏付ける調査内容の一例となっています。
省エネ義務化に進む これからの時代。まだまだNEBに注目が集まっていきそうです。
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