設計デザイン講習会
公開日:
:
つれづれ
ハリマハウス 関山です。
設計デザイン講習会のため池袋にある重要文化財指定の明日館まで行ってきました。
明日舘は3大建築家の一人でアメリカを代表する建築家であるフランク=ロイド=ライトさんが日本で設計した建物です。
2日間に渡ってこの建物に身を置き、様々な発見がありました。
いくつかの発見があったので御紹介します。
また、いくつか写真を取り上げます。
これが明日舘の外部です。
大谷石が建物の中にふんだんに取り入れられ室内では柱、暖炉、室内の廊下の巾木、
基礎の外周部、建物の内外の通路の床材として使われていました。
(基本的には動線となる箇所に大谷石が使われていました。逆に居室の様な人が長く滞在する箇所には木のフローリングを使用しています。この辺りの素材の使い分けにおいてもセンスの高さを感じます。)
上記の建物の内外に同じ素材を使用しています。
これによって内と外の境界のイメージがぐっと緩衝されます。
フランクロイドライトの手法の一つとして上下の高さの抑揚のバランスがあります。
入り口、通路などは極力低く抑え リビングなどを極に高くするというものがあります。
これにより天井の低い所から高い所に行った際にパーっと一気に開放された感覚になります。とても巧妙なフランクロイドライトの演出です。
また食堂に関しても同じ様に天井の高さを高く設定されていましたが
この建物は学校であり子供の身長のスケールでは天井が高すぎては落ち着いて食事ができません。そこでライトは食堂などのリラックスするスペースに関しては高く設定された天井は良くないと考えたのでしょう。
ライトはここでこの食堂を子供達のヒューマンスケールに合わせるためオリジナルの照明をデザインしました。
この照明によって建物の重心を下に下げ落ち着ける空間を作る事に成功しています。
また上記の例だけでなく
ライトは部屋のデコレーションのような表象的な点においても視覚的に空間をコントロールしています。教室にある木の意匠材です。
また竣工当時の学校では照明の設置がなかった様で様々な自然光を利用した仕掛けも天窓の設置、配置においても確認できました。
黒板の色も当時においては珍しい緑の黒板になっています。
あと特記すべき点としましては、
ライトのデザイン性です。
至る所にライトのデザインで埋め尽くされています。
窓の格子、模様 当時の規格材の寸法体系で作られたオリジナルの椅子と机
軒裏の換気口に関してもデザインしている事には思わず圧倒されました。
講義の内容では特にアメリカの住宅様式についての講義が特に興味深いものでした。
アメリカの住宅にはアメリカのニューフロンティアの歴史もあり様々な世界各国の
様式が存在します。
新天地を求めて移住してきた各国の移民が祖国の色を基調としてそのアメリカの土壌による素材で
たくさんの種の住宅を作り上げていきました。
アメリカの住宅様式の様々な事例を見ながら、本当に様々な考え方、デザイン、機能があり本当に住宅というものは文化そのものなんだなぁとつくづく感じました。
デコレーションひとつとっても全く似て異なるデザインがあり
しつらいを基調とし建物を極力シンプルな様式とし着物、生け花などの色彩の濃い色を際立たせる事を基本としていた日本と違い、建物の至る所に存在するデコレーションの力強さは圧倒されるものがありました。
住宅に対しての日本の考え方とは違う面がたくさんあり、とても感慨深い気持ちになりました。
もっともっとデザイン設計の勉強をしていきたいと考えた一日でした。
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