夏の知恵。

こんにちは
ハリマハウスの関山です。　
すっかり夏らしくなってきましたねー。
あまりの暑さにツイツイ、フットワークも鈍くなりがちです。
でもそんな暑さに負けてしまってはもったいない。
そこでいかに快適に過ごすか日本家屋の知恵を今日は考えてみました。
そこには快適に過ごす様々な仕掛けがあります。
例えば
　日除けをつける事。室内に設けるカーテンやブラインドよりも外につけるすだれ（ヨーロッパでもオーニングが使われています。）は外部で一旦　日差しをシャットアウトするので日射遮蔽に格段と効果があります。
　南向きの開口部近くに落葉樹を植える事。これは夏には葉が茂り直射日光を遮る事ができます。
さらに落葉樹は冬には葉が落ち光を家の中に導く事ができます。
昔から木々を植える事は景観を楽しむだけでなく快適性にも寄与しているんですねー。
　
余談ですが
暑い夏、木陰で腰をつかせて一休みされた記憶はありませんか？なんと木陰には５℃程度　温度を下げる効果があるそうです。木陰は気持ち良いですよね。自然な快適さがあります。
　また暑い空気は上に、冷たい空気は下にたまるの習性があります。そのため欄間やファン、開閉式の天窓を利用し熱気を排出する事も有効です。地窓を設けて涼しい風を取り入れても有効です。
最近では省エネ性の関係で地中熱も注目されています。それは地中の温度が一年を通じてほぼ一定である特性を利用しようというものになります。結果地中は冬温かく夏は冷たいという事になります。　一般的な人々の最初の住宅と言われている、縄文時代の竪穴式住居は　地面を一段（50センチから2メートルくらい）掘り下げて作られていてこの地中熱の特性をよく利用しています。地下は地上に比べて、冬は温かく、夏は涼しいので、過ごしやすいのです。　
機械だけに頼らず涼しくする方法をあれこれ思案していたらなんだか急に竪穴式住居の空間をまた体感してみたくなりました。(笑)
鎌倉時代、吉田兼好は「徒然草」の中で「住まいは夏を旨とすべし」と記しました。
日本の高温多湿な気候による特徴がよく表れた言葉であります。
このようにいろいろ日本の家屋を勉強していくと先人の方々は自然と場所をよく勉強しているという事を本当に痛感しました。
なるほどぉと思う事ばかりでまったくもって頭が上がりません。
パッシブ設計、環境共生住宅と叫ばれて久しい今日ですが　改めて工夫する事の大切さを日本家屋から学んだ気がしました。