棟換気が難しい場合
公開日:
:
最終更新日:2019/01/08
通気
I市で新築中のT邸
外壁は金属サイディングが採用されています。
外装板が張られましたが、以前の換気開口部廻りはこの様な状況でした。 ↓
通気胴縁厚24mm
その後は透湿・防水シートで覆われます。
T邸の屋根形状は斜線制限により変則的となっています。
上記写真部が屋根の最上部です。
南方向へ落ちる片流れ屋根形状で、北側外壁が立ち上がり、その下から北側下屋が流れるスタイルとなります。
片流れ屋根の場合、棟での通気排出は防水の見地から悩ましい問題が生じます。
イーヴスベンツ類似形状の部材で収める方法もあります。
が、軒の出がある際での他部材との取り合い部付近での防水性見地、固定剛性、シール打設の際の通気口確保問題など、シビア過ぎて採用していません。
本物件においては、屋根軒・ケラバ部へ通気見切り材を採用しています。
軒天板と破風板の間へハニカム構造物を差し入れる
防水、剛性、通気の三者の顔を立てつつ…
という施工をすると想像して下さい。
答えなくて結構です… (笑)
金属サイディングの断面構成 ↓
https://www.igkogyo.co.jp/syohin/siding/point.html
点荷重に対し、頼り甲斐は見込めません。
ボルトは木部構造体から貫通しています。
ナットは外装板内側用と外側用とで外装板を挟む構成となっています。
これは金属サイディングならではの仕込みです。
仕込みを行わない場合は…
例えばナットを金属サイディング表層で締め付けたとします。
外装板の断面構成からすると、締めれば締めるほど表層はだんだんと凹んで行きます。
ならば、締め過ぎず、締めなさ過ぎず…
という施工をすると想像して下さい。
答えなくて結構です… (笑)
例外なく建物外壁は硬質ウレタンフォーム断熱材50mm厚で覆われています。
その表層を通気胴縁24mm厚を垂直方向へ走らせています。
通気胴縁は長さ150mmのビスを断熱材50mmを貫通させ、構造スタッド(間柱)と結んでいます。
TVアンテナの取付を通気胴縁を下地として兼用するには、
あまりにも頼り甲斐が無さすぎます。
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