高断熱・高気密住宅のポテンシャルを活かす大きなポイントは、計画換気の設計です。建物があるうちは稼働を続けます。熱損失を抑え、いつまでも新鮮な空気を供給できる仕組みと、メンテナンスのしやすさからプランニングと並行して計画します。換気設備は、熱損失を抑え冷暖気が直接入らない、第一種熱交換換気を使用しますが、メンテナンスのできないダクトを通しての給気はせず、給気は基本的にダクトレスで行いたいですね。そして浴室、トイレ等のダーティーゾーンからの排気は局所換気にせず、ダクトを経由して全体換気に組み込み、しっかりと熱交換します。外壁貫通部位は給気側と排気側の2か所になりフィルターのメンテも簡単です。外壁貫通部から外部の騒音が入りにくくなるメリットもあります。但し、相当隙間面積C値1.0以上の建物ですと、内外温度差や風による自然給気(隙間風)が発生し熱回収量が減り、第三種換気のほうが有利になります。熱熱損失を抑える手法として、IHヒーターの使用に限定されますが、レンジフードを循環型にすることで空調エネルギーを削減できます。また浴室の計画換気とは別に、浴室の水蒸気を室内に噴き出すファンを設け浴室を早く乾燥させればカビの発生を抑制します。

 換気システムと同時にエアコンからの暖冷気を、給気と合わせ必要な部屋に送り込む計画を行います。YUCACOシステムです。吹き抜けから送りこむのか、パイプファンで送風するのかを建て主の意向を踏まえ決めていきます。換気メーカーのマニュアルに沿った計画ではこのようにはなりません。創業から29年、換気計画と施工を自社で行い、入居されたお客様のご意見も参考にさせていただき、その蓄積したノウハウから、高断熱・高気密住宅のポテンシャルを活かす換気 設計を行っています。

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