2018年11月9日、岩手県盛岡市で「100年後にも通用するエコハウス」を考えると題した講演会の案内を頂いたのですが、講演テーマが鎌田先生は「22世紀にも使える住宅の要件」、森先生は「温熱性能の今世紀最終基準」というもの。
温熱性能の今世紀最終基準というテーマにひかれ、はるばる盛岡までポンコツ車を飛ばし参加させて頂きました。
「22世紀にも使える住宅の要件」の鎌田先生は、「そんな先までわからないよ」と言いながら、「高断熱・高気密住宅を普通に造れるつくり手を増やして行くのが私の役目」と言われました。改めて鎌田先生の姿勢に感銘を受けました。
「温熱性能の今世紀最終基準」の森先生は、「できるだけ断熱すること」でした。深い言葉です。
壁を16Kグラスウール500㎜厚の断熱をすると30坪程度の建物で壁面積は30㎡程度必要になる。約9坪です。敷地条件、家族構成、予算などで計画は大きく変わります。その中で「できるだけ断熱すること」は的を得ています。
パッシブハウスの断熱基準に拘らず、この様な発言をする森先生は、やはり建て主の気持ちが分る方のようです。
ハリマハウスも今後の方向性を考えた時、さらなる高断熱化は必要ですが、価格や施工性に伴う断熱材の選定、換気設備の見直し、高断熱・高気密住宅のポテンシャルを引出すために全体の完成度を高める試みが、建て主のためにも必須であると思いながら、浄土ヶ浜から陸前高田にある奇跡の一本松を見学して帰路につきました。