今年は寒かったからでしょうか、新築して間もないお客様から蓄熱式床暖房のお問合せを2件頂きました。

暖かくて涼しい家に住みたくて、築17年のハウスメーカーの建物を取り壊し、平成18年に相模原の工務店により外張断熱工法で新築された八王子のお客様は、思ったような暖かさを得られず、弊社の体験ハウスを尋ねてこられました。

1月の寒い日に現地調査させていただきました。外張断熱で次世代省エネ基準をクリアしていると思われる建物です。外張断熱材はスチレン系で壁30㎜厚、基礎断熱もスチレン系で30㎜外張です。窓はアルミ樹脂の断熱サッシ。

床下に潜らせていただきましたが、ごみが無く大変綺麗でた。施工もしっかりとされていました。

朝からエアコンを運転している室内は寒くはありません。しかし残念ながら床と窓からの冷輻射でなんとなく居心地の悪い室内です。

奥様はその部分を敏感に感じ取られ、弊社の体験ハウスのように、室温より床の温度を高くして、輻射熱の快適な室内を望んでいるのでした。

もうひと方は、多摩ニュータウンに鉄骨プレハブ住宅を新築して築七年の若い御夫婦です。
「リビングに床暖房があるのですが、温度差があり不快な室内をとにかく何とかしたい」とメールを頂きました。

残念なのは、次世代省エネ基準をクリアした、暖かくて涼しくなる家を建てたつもりが、そうではなかった事にあります。

建てた後が重要です。「思ったように暖かく本当に快適です」と言ってもらうために必要な断熱性能、気密性能は、次世代省エネ基準「Ⅳ地域のQ値2.7」をクリアしただけでは、とても無理なことははっきりとしています。

快適さでは皆様に喜んで頂いていますが、ゼロエネを目指し「Q1.0住宅」熱損失係数Q値を1.0W/㎡k位まで高め、蓄熱からの輻射熱で暖かく涼しい室内を持ち、年間暖房負荷は次世代基準の1/10の750kwh/年ぐらいの住宅を新年度から手がけてゆくつもりです。