自立循環型住宅で学んだことは自然エネルギーの取込み手法です。

冬期は日射熱を取り込み蓄熱する。夏期は風を入れる工夫。防犯対策をして夜間の冷気を取り込む手法は今も推進しています。

ビルダーはパッシブ派かアクティブ派で進もうとしますが、両面から設計提案することがお客様にとって有益になります。なにしろ50年、100年と住みつがれる家を創っているわけで、最近話題のPM2.5だってどうなるか分りません。燃料電池車が普及すると排ガスが無くなります。

「環境の変化に対応できる家」の基本は「きっちり閉じられること」です。
断熱性能と気密性能を高め窓を閉め、24時間計画換気でフィルターを通し新鮮空気を家の隅々まで送り込める性能を持ち、結露せずカビやダニの発生を抑えられる家。

そして風を入れられるようになった時には窓を開け、風が流れる仕組みを作る設計がポイントです。

窓を開けないことを前提に設計している最近よく見かける全館空調の四角い家。庇がなく、窓が小さく、FIXの天窓で明りを取るといいます。20年から30年は大きく気候が変わることは無いと思いますが50年後はどうでしょうか。

日射熱を取り込み暖房負荷を減らし、風を取り込み冷房負荷を減らす。夏期、庇は南面の日射遮蔽に有効で外壁の汚れも防ぎます。おのずと家の形が表われてきます。