5月18日から木工事を始めたM様邸は、熱損失係数Q値は1.16W/㎡k、相当隙間面積C値は0.5c㎡/㎡以下で施工する高断熱・高気密住宅です。

壁はアキレスQ1ボード50㎜外張、屋根はアキレスQ1ボード100㎜外張です。床断熱はアイシネンを230㎜吹付けとしました。

換気設備は日本スティーベルの第1種熱交換換気「LWZ-170plus」を使用する予定です。この換気設備は熱交換率90%と性能がよく、夏期の夜など外気温が下がった時はバイパス機能で直接換気も可能で、消費電力の少ない第1種熱交換換気システムです。

開口部ですが、準防火地域のため、U値2.0W/㎡k程度の、防火認定済み樹脂サッシしか使えないのですが、防火シャッターを使用して、U値1.7W/㎡kの樹脂サッシを使いました。シャッターを加味した補正U値は1.6W/㎡kとなりました。

暖房負荷を低減するために日射熱の取得を高めました。南面の樹脂サッシのガラスは遮熱LOW-Eガラスではなく、日射進入率の高いアルゴン入り断熱LOW-Eガラスとしました。北面、東面、西面は遮熱LOW-Eガラスです。

そして輻射熱で暖かい蓄熱式床暖房はシロアリ対策をしています。御存知のように完璧なシロアリの防御は不可能です。基本的に湿気ないことから、シロアリを寄せ付けない構造になりますが、万が一シロアリが進入しても蟻道を確認できるようにしました。

玄関ポーチで、基礎の立上がり側面が全て隠れないよう、スリットを入れ確認できるようにしたのです。

土間床基礎から床断熱の基礎として、熱損失が同じぐらいになるようOPEXで計算しました。その結果アイシネンで230㎜厚が必要となったのです。

年間暖房負荷は11.1kwh/㎡で、次世代省エネ基準の48.8kwh/㎡に比べ約1/5で暖房エネルギーは賄える計算となります。

6月には構造見学会、9月には完成見学会を予定しています。日程が決まり次第、弊社ホームページでお知らせいたします。この機会にぜひ御見学下さい。

外張断熱 harima-J仕様    (QPEX2.73で計算、換気回数0.5回/時)
熱損失係数Q値        1.16W/㎡k   (次世代基準2.70W/㎡k) 
年間暖房負荷        11.1kwh/㎡   (次世代基準48.8kwh/㎡)
日射取得熱         839W
自然温度差         8.93℃
相当隙間面積C値       0.5c㎡/㎡以下で施工