ハリマハウスでは土間床工法による蓄熱式床暖房を推進してきましたが、シロアリの脅威が必要以上にネット上で出回るようになり、建て主の不安が高まっています。
創業から18年で1軒だけシロアリの食害を受けました。初めてエコキュートを設置した現場で、ヒートポンプのドレンから毎日出る水が、基礎の側面を濡らしていたのです。
ハチクサンを局所へ、ピンポイントの散布で翌年には羽蟻が出なくなりました。シロアリの駆除方法もこの時に学びました。
この事からも、結露が無く乾燥している建物にはヤマトシロアリには安全というスタンスでやってきました。
しかし外張用防蟻断熱材「ミラポリカフォーム」を使用したとしても、100%安全とは言い切れません。建て主の御要望もあり、床断熱にして、床下の点検ができ、基礎外周部も蟻道が確認できるように、玄関ポーチの基礎側に溝を作り、基礎立ち上がりの上部が見えるようにしています。
すなわち床断熱の蓄熱式床暖房を考案しました。
60㎜厚の蓄熱コンクリートに蓄熱させ、室内に放熱して、床下に逃げる熱を最大限防ぐように設計しました。土間床基礎の熱貫流率(U値)と同等の床断熱の熱還流率(U値)をQPEXで割り出したところ、アイシネン(0.035w/mk)で230㎜厚となりました。
日射熱のダイレクトゲインも期待できます。2013年4月東京都武蔵野市で工事を始めました。
今までの経験から、ヒートポンプ温水器で深夜電力時間帯(23時~7時)に運転して蓄熱し、晴れの日は夜23時まで運転しなくても快適な暖かさが持続されるでしょう。