残暑が厳しい毎日ですが、弊社の体験ハウスにダイキン工業の「デシカ」を8月5日に設置し快適な夏をすごしています。(デシカ本体は120kgもあり設置するのは大変でしたが)

エアコンを使用して冷房すれば話は簡単ですが、快適性と省エネ性を追求しているハリマハウスとして、湿度コントロールはどうしても試みてみたい事案でした。

御存知のように、人体は発汗して体温の上昇を防ぐ機能を持っています。厳密には発汗して蒸発する事で体温を下げています。その機能をうまく利用する事が夏の快適性に繋がります。そのために汗が乾きやすい環境が重要となります。

蒸し暑くて風が無い室内は発汗しますが汗が乾きにくくなります。肌がベトベトして不快なのはこのためです。

その逆に、風が通り、湿度が低く保たれた室内は汗が蒸発しやすく、快適な涼しさを生み出します。

その環境を創り出すためには、1,窓を開け通風する 2,窓を閉め除湿する、この二通りの手法があります。

窓を開け通風する手法は、弊社ホームページの「自然エネルギー利用」に詳しく書いていますので参照してください。また自立循環型住宅の設計ガイドラインにも詳しく出ています。

高断熱・高気密住宅の夏は、熱が室内に篭りやすいため、エアコンで力任せに冷房するよりも、窓を開け自然風を利用した方が、はるかに省エネで快適です。、

しかし弊社で建てたお客様の夏の住まい方は、埃や騒音が気になるためか、窓を閉めエアコンを使用している方が多いのも事実です。

そこで「デシカ」で湿度を低く保ち、汗が蒸発しやすい室内環境にして、涼しさを得る手法を体験ハウスに取り入れました。

結果は予想通り快適です。室温が32℃位に上がっても、湿度が35%ですと暑く感じません。外部との温度差が少なく、エアコン運転時の肌が刺されるような感覚も無く、体にストレスがかからずラクに生活ができます。

注意点としては、建物外皮の断熱性能を高め、屋根や壁から輻射熱として室内に入れない。そして窓からの日射侵入を防ぐ。具体的には窓の外ですだれやロールカーテンで日射遮蔽します。

気密性能も重要になります。「デシカ」で除湿運転しても、目指す湿度帯にならなければ、まったく意味がなくなります。省エネ性にも関連してきます。

今後は夏季のエアコンと比較した実際の電気料金がどうなるか。年間通しての換気設備とエアコンの電気料金の比較をしてみるつもりです。


1階ダイニングの温度と湿度


外部の温度と湿度