床下エアコンを検討しているお客様からご質問が寄せられました

ハリマハウス 山際様
お世話になります。
昨年末は体験ハウスでお話を伺えまして大変参考になりました。
体験ハウスの暖かさには驚きました。床下エアコンを検討していましたが、暖房を日中は切っているにもかかわらず、あの快適な空間を維持できる蓄熱式床暖房の魅力を感じました。

年始のブログを拝見したのですが、床下エアコンについてお調べになっていただき、ありがとうございます。真摯な姿勢にとても感謝しております。お調べになっていただいたにもかかわらず、蓄熱式床暖房の魅力を感じているのが申し訳なくも思います。

それほど体験ハウスの快適さは衝撃でした。

そこで再度、蓄熱式床暖房と床下エアコンを比較して、メリットデメリットを教えていただきたく、メールいたしました。

蓄熱式床暖房は、メンテナンスが大変だと感じていたのですが、実際はどうなのでしょうか?ブログを拝見したところ、11 年間、何事もなく経過しているという例もあるようで、
個々の状況にもよるとは思うのですが、どれぐらいの経過年数で故障したり、メンテナンスが必要だったりするのでしょうか?

また、共働きで平日の日中は家を空ける生活の場合、ランニングコストは蓄熱式床暖房、床下エアコンはどちらの方が高くなるのでしょうか?

蓄熱式床暖房を採用した場合の冷暖房方法ですが、冬は床暖房で全館暖房し、夏は小屋根裏のエアコンを運転し各部屋に高効率ファンとダクトで送風するのでしょうか?

床下エアコンのメリットは、導入費の安さのみで、快適さやメンテナンス性、ランニングコストは、蓄熱式床暖房の方が優れているのでしょうか?

ご教示いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

以下のように回答しました。

お世話になっています。
御問合せありがとうございました。

蓄熱式床暖房のメンテナンスについて
蓄熱式床暖房の配管はコンクリートに埋設されるためメンテナンスは不要です。
19年の施工で配管の不具合は一軒もありません。メンテナンスが必要なのはヒートポンプ温水器ですが、基本的に15年位の耐用年数はあるようです。

ランニングコストについて
蓄熱式床暖房は深夜電力を使い蓄熱します。床下エアコンも深夜電力で蓄熱できますが、蓄熱部位は基礎コンクリートとなりますので床面温度は室温とほぼ同じです。
運転時間をどちらも8時間運転とすると、床下エアコンは4~5KW、蓄熱式床暖房のヒートポンプは6.3KWで、床下エアコンの方がCOPの良い機器を選べるので使用電気量は少なくて済みそうです。24時間ほぼ同じ温度と考えると日中居るか居ないかではあまり変わらないと思います。

蓄熱式床暖房を採用した場合の冷暖房方法
夏は屋根裏エアコン一台で建物全体を冷房します。床冷房は補助冷房として使います。

床下エアコンのメリット
床下エアコンのメリットは、イニシャルコストとランニングコストです。床の暖かさでは蓄熱式床暖房です。床下エアコンはもちろん暖かくなります。パネル式床暖房のように、パネルの敷きこんでいるリビングだけ暖かいのではなく、浴室、廊下、トイレまで床下の温度は上がります。ただ蓄熱式床暖房のように床面温度が26℃で室温が21℃というような温度にはなりません。床下エアコンですと、床面温度23℃で室温22℃ というようになります。メンテナンスが必要なのはどちらも機器のメンテナンスは同等です。土間床式蓄熱床暖房の場合、床下空間が無いため床下のメンテナンスは不要です。しかし床下エアコンは床下のメンテナンスは必要です。メンテしやすくするために床下空間を高くすることも考えなくてはなりません。

以上ご検討よろしくお願いいたします。