八王子のお客様より、日射遮蔽のリフォームを検討しているとお問合せいただき、お見積書を提出したのが昨年の十一月でした。

築浅のきれいな建物で「建築した会社に依頼した方が良いのでは」と話を振ると、「酷い工事をされたのでもう頼みたくない」という返事。その会社の名前を聞くのも憚れるほどの話だったので会社名は聞けずじまい。

「急がないので来年の夏までには工事をしてください」ということから、そのままになっていましたが、今年の六月中ごろ「そろそろ工事をお願いいたします」と連絡頂き、お伺いすると、ドイツのパッシブハウス認定を日本で最初に取得した鎌倉パッシブハウスを施工した工務店「建築舎」さんが6月2日に倒産したことをお話ししてくださいました。

建築舎さんで建てられたお客様でした。

私は大変驚きました。同じ八王子で営業している建築舎さんのことは、鎌倉パッシブハウスを施工されてから気になっていました。弊社より施工件数は多かったと思います。

それから数日後、社員を募集していませんが履歴書が届きました。建築舎に勤めていた建築士の方からでした。

建築舎のブログを見ていたので、その人はすぐ分りました。高断熱・高気密住宅について判りやすく解説していた優秀な方です。その人が弊社まで面接に現れたのです。
残念ながら給与の面で折り合いがつかず採用に至りませんでしたが、倒産までの経緯を少し話して帰られました。

三年前、医療専用のテナントビルを2棟建てるも、思うようにテナントが埋まらず資金繰りが悪化。資材調達先への支払や職人への支払が滞るようになり、工事がストップしたり遅れたりしていたという。昨年からボーナスは無かったそうです。

ちょうど日射遮蔽リフォームのお客様の工事期間と重なります。そういうことだったのでしょうか。

電動オーニング業者との打ち合わせでお伺いすると、奥さまが「暑いのでどうぞ」とすぐにお茶を入れてくださいました。「これからはハリマハウスさんが頼りです」とご主人に声をかけられました。

8月21日に工事を行いますが、今後を踏まえ安心して頂ける工事を行いたいと思っています。