2005年に建築環境・省エネルギー機構から発行された「自立循環型住宅への設計ガイドライン エネルギー消費50%削減を目指す住宅設計」は、エネルギー消費を50%削減するための具体的な手法が書かれており、その根拠も明確になっている参考図書です。

弊社は省エネルギー住宅を設計する上で、このガイドラインを活用しています。今年の8月、最新の研究成果を基に更新されたガイドラインが発行されました。

下図はそのガイドラインに掲載されている2010年頃の標準的な住宅の一次エネルギー消費量です。

図表1(縮小)

居室間歇運転では、暖房と給湯で半分以上のエネルギーを使っています。

暖房エネルギー削減では建物外皮の高断熱化と日射熱取得が重要になります。

給湯エネルギーの削減では、高効率給湯器の使用と、給湯配管はヘッダー方式にして配管残湯ロスの低減、配管長の短縮も重要です。

住戸連続運転では、暖冷房エネルギーが大きく増えています。全館冷暖房にする場合は少なくてもQ値2.1W/㎡以下、できれば1.4W/㎡以下のレベルで行いたい。下表参照。

図表2(縮小)

このように、どれだけ断熱すればどれだけ効果があるのかが良く分かるガイドブックです。

体験ハウスのデシカですが、平成26年4月から平成27年3月までのエネルギー消費量1407.75kwh(使用電力量)=5.06GJ(二次エネルギー)×2.71... 一次エネルギー消費量は13.71GJでした。換気の消費エネルギーに対し約3倍の一次エネルギー消費量だと分かります。