創業来、木造軸組工法、枠組壁工法とも充填断熱で施工していましたが、外張断熱も試してみたいと思っていたところ、その機会が訪れたのは2000年の5月でした。

相模原市のS様は二世帯住宅の建て替えを計画、総合住宅展示場を巡り7社からプランが届いていました。

二間続きの本格的な和室を希望して、在来軸組工法で提案することになりましたが、在来軸組工法は気密施工で苦労した経験があり外張断熱工法をお勧めしました。「いい家」が欲しい。という住宅本が出版され、当時注目されていたカネカの「ソーラーサーキット工法」も検討されたようですが、気密性能に不安感があり検討対象から外れました。

大手ハウスメーカーは外張断熱で施工しているところは無く、最終的にスーパーウォール工法のFCに加盟している工務店との比較になりました。スーパーウォールの工務店はFC本部の営業と技術者が同行して商談を進めているようでした。

私は一人で図面を書き、一人で打合せをしていたため、お客様のご要望を行き違いなくダイレクトに提案できました。お客様の都合に合わせた日時で打合せもできたため徐々に有利な展開となりました。

この現場で外張断熱のノウハウを取得し、それ以後の大きな力となりました。

気密測定を行い隙間相当面積C値は0.84c㎡/㎡の結果でした。

目標はもっと高かったため少々残念でしたが、外張断熱の施工ポイントを把握できました。
住宅の気密性能試験結果
屋根断熱材と壁断熱材の接点は、現場発泡ウレタンでつなぎますが、地震や乾燥などで気密劣化しやすい部分です。外からポリエチレンシートで気密補強する事で、より長期に渡り高気密性能を期待できるでしょう。