冬季の快適な室内の基本形は、東京都市大学教授、宿谷昌則先生のエクセルギー消費線図でよくわかります。

室温が18℃で、壁や床の周壁温度が25℃の時が、快適度が高くなっています。

壁や窓の断熱性を高め、暖房は床暖房や壁際に置くパネルヒーターの輻射熱で暖めるのが快適だと言われてきた事がこれでよく解ります。

逆に不快なのは、低断熱の家で、エアコンやファンヒーターを使用して、室温は高いのに壁や床、窓からの冷幅射で寒い室内です。いわゆる底冷えしている状態です。

夏季はこの逆で、床や壁からの冷輻射で冷やされている空間は快適です。弊社の床冷房はこれにあたります。

宿谷昌則教授は夏の快適性について「人は汗をかき体温を調整する機能を持っています。この機能をうまく利用する事が夏の快適性につながります。すなわち汗が乾きやすい空間です。風が通る空間もしくは乾燥して湿度が低い空間です。爽快感までも伴う快適な環境です」と述べています。

エアコンで室温を低くして、汗を止める(出なくする)のではなく、汗が乾きやすい空間が快適な環境だったのです。


この温熱環境は「デシカ」の湿度コントロールと建物の高気密性から生み出せます。冬季の相対湿度を40%~45%に維持し、夏季は35%~40%に維持できると、カビやダニ、ウイルスなどの繁殖も抑えられます。

輻射熱(放射熱)と湿度コントロールで生まれる最上の室内環境といえるでしょう。