建築確認検査機関の日本ERIは、来年からエネルギーパスの第三者認証を行うそうです。

日本エネルギーパス協会のソフトを使い、燃費計算(年間の冷暖房費)をして、日本ERIに提出し燃費性能がランク付けされ認証されます。

認証されれば、何らかの補助金が受けられるとかは今は無いようですが、省エネ住宅としてのアピールになるでしょう。

弊社は昨年3月着工のT様邸から、年間暖房負荷(暖房費)計算を住宅熱計算ソフトQpex2.73で行っています。そして今年5月着工のK様邸からは、Qpex3.21で年間冷暖房負荷(冷暖房費)の計算もできるようになりました。

これから着工予定のO様邸の年間冷暖房用電気消費量は352kwhで、25円をかけて年間冷暖房費は8,800円となります。

かなりの省エネ度で、日本エネパス協会の基準に照らし合わすと、最高ランクのS+となります。

燃費計算は、建物の熱損失係数Q値に、冬の日射取得熱、夏の日射侵入率を加味して計算され、ただ熱損失係数Q値が良いだけではこのような数字にはなりません。

太平洋側での冬季の日射量は世界的に見ても多い地域です。その日射熱を有効に取り込み、建物躯体に蓄熱させるしくみがポイントです。夏季は日射遮蔽を有効に行ない冷房負荷を抑えます。

住宅を建てる前に、このような燃費計算を用いて設計をする事の重要性はいうまでもなく、もっと早く取り入れていれば良かったと思います。今後はEU諸国のように燃費計算が義務付けられるようになるでしょう。
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