ダクトレス第1種熱交換型換気システムの施工レビュー
公開日:
:
最終更新日:2017/02/09
24時間換気システム T邸, ダクトレス第1種熱交換型換気システム, 気密・防水テープ
T邸の24時間換気システムは、第1種熱交換型「ヴェントサン」が採用されています。
ヴェントサン
一昨年、似たタイプのダクトレス第1種熱交換型換気システムを施工しました。
スリーブ管、スペーサー、蓄熱エレメント、換気ファン
それでは設置して行きます。
あらかじめ建築体(構造体)の決められた位置へ穴あけを終えています。
スリーブ管は
内装仕上げ面から外装仕上げ面の壁厚
プラス30mmの長さで切断しています。
スリーブ管の全長285mm
塩ビ管285mmを、管内勾配を付け
さらに上下左右ぴたっと据え付けるのは
なかなか難儀なタッチです。
金属のバンドとくさび型のスペーサーをもってしても
1液型発泡ウレタンを充填する際に微妙に動いてしまう感は否めません。
この点については「せせらぎ」の場合、断熱ボックスでスリーブ管は簡単に据わります。
金属バンド、くさび型スペーサー、で仮固定後
スリーブ管が突出している外壁側の処理を行います。
スリーブ管周りと硬質ウレタンフォーム(外張り断熱材)表面の気密・防水処理
大変フレキシブルな、気密・防水テープを利用します。
粘着力があり、引き伸ばしが可能なテープです。
キッチンレンジフード給・排気ダクトや
局所換気ダクトなど、様々なダクトの気密・防水処理として採用しています。
外壁側の気密・防水処理を終了したら、屋内側スリーブ管周りへ1液型発泡ウレタンを充填します。
ヴェントサン施工要領書にはウレタンの発泡圧力がスリーブ管を圧迫し変形させる可能性があると記されています。
確かにこのスリーブ管は肉厚ではありません。
この点も「せせらぎ」には断熱ボックスへスリーブ管を通すので
スリーブ管へかかるストレスは全く心配がありません。
ヴェントサンを計6個所設置しました。
スリーブ管への1液型発泡ウレタン充填での断熱補強後、ウレタンの硬化を待ち
スリーブ管内へ、蓄熱エレメント、スペーサー、換気ファンを仮装填します。
6個所中、1個所は蓄熱エレメントがなかなかスリーブ管内へ装填出来ません。
発泡ウレタンの発泡圧力が少しスリーブ管を圧迫した様子です。
スリーブ管を矯正する意味で、両腕でスリーブ管を矯正したい型に押しつぶしてみます。
他の5ヶ所と比べるときつさは否めませんが脱着は可能となりました。
「ヴェントサン」は
ドイツ製の様です。
「せせらぎ」は
日本製の様です。
(各々の構成パーツ製造国についてはわかりません…)
機能性は別のお話として
施工要領を比べると、やはり「せせらぎ」に
きめの細かい思想を感じます。
断熱補強を行うと、スリーブ管が変形してしまうおそれがある
ヴェントサン施工マニュアル内では上記のような言葉にはせずとも、
施工に消極的遠慮が発生してしまう可能性を排除出来ていない点については
建築側の姿勢を理解していないと感じました。
くれぐれも、
機能性は別のお話です。
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