「規格外」
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工事記(こじき)
こんにちは。
ハリマハウス 伊本です。
久しぶりのupとなってしまいました。
何気なく立っている手摺について・・
裏ワザが駆使されています。
(タネ明かしをしちゃうと、大工さんに怒られますので程々になります・・)
手すり(手をかける部分)・親柱(太い柱)
子柱(写真、立ち並ぶ細い柱)・笠木(写真、柱を受けている台座)
が一般的なキャスティングとなります。
これらは規格サイズで納品され、現場で寸法加工します。
高さ、長さ、柱間ピッチは現場により違います。
写真の様な、水平方向に並ぶのなら、同じ高さ×本数(柱)の加工となります。
勾配になると、同じ長さ×本数(柱)加工になります。
写真、柱を受ける台座(笠木)には勾配があります。
柱達の切断加工は勾配に従い、斜線となります。
当然、上部の手すり側も斜線カット。
と、ここまでは日常で行われております。
上から見て真四角な断面の親・子柱の採用が多いのですが、
今回、親子共々(柱です)、エッジに化粧の面取加工が施されております。
この面取は「仕上げ」は良いのですが、
施工にとってはクセ者となります。
「裏ワザ」が必要です。
組み上げ手順
手すり・柱・笠木を全て組み立て、
斜めハシゴの様に一体となった重たい「手すり組」を、最後一気に階段部に乗せる。
と、言う事はしません。
その方法だと丈夫には出来ますが、精度を保つのは なかなか難儀します。
重量物や大きな物を、精度良く据え付ける事は大変です。
精度良く、丈夫に・・
「これって・・どうやってとまって(固定)るんです?」
なんて聞くと、時々 大工さんの顔が嬉しそ~になったりします。
なかなかタネ明かしをしてくれません。
(そんな時、缶コーヒーをさり気なく)
造作工事では、部材同士を釘やビス等で結んだ(固定)形跡が見当たらない演出をします。
見えない箇所でガッチり処理が行われています。
舞台裏がわからなければ、なかなか想像出来ません。
何気なく立っている手摺について・・
裏ワザを知ると、
培われ継がれて来た、日本の木工技術の「知恵」って本当に美しい
と思います。
(この裏ワザの詳細、お会いしたときなら話せます・・)
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